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不活性ガス消火設備の仕組みとは

消火設備にはいろいろなものがありますが、あまり一般的ではない設備に「不活性ガス消火設備」というものがあります。
今回は不活性ガス消火設備とは何か、どんな仕組みで消火するのかなどを解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

▼不活性ガス消火設備とは

不活性ガス消火設備とは、水ではなく二酸化炭素などの不燃性ガスで鎮火する消火設備です。
一般的に多く採用されている消火設備は「水」によって鎮火させますよね。
 
しかし精密機械や美術品など水に弱いものが保管されている場所ですと、水を撒くことで大きな損害が出る可能性があります。
本当の火事が起きたならまだしも、誤作動で水が噴射されたら大惨事でしょう。
こうした事故を防ぐために、電気室や美術館など水に濡れると困る場所には不活性ガス消火設備が設置されていることが多いんですよ。

■どんな仕組みで消火するの?

不活性ガス消火設備は、不燃性のガスによって空気中の酸素濃度を下げることで消火を行うものです。
酸素が減れば燃焼させる材料がなくなりますから、窒息と似たような状態で鎮火を狙うというわけですね。
 
ただ、酸素は人間が生きるのにも必要不可欠な要素です。
そのため人がいる室内で不活性ガス消火設備を作動させるのは大変危険です。
不活性ガス消火設備による消火を行う前には必ず退避勧告を出し、人の避難を優先的に行う必要があります。

▼まとめ

不活性ガス消火設備は水ではなく不燃性ガスによって酸素濃度を下げ、燃焼の材料を減らすことで消火を行う仕組みになっています。
精密機械や美術品など、水に弱いものを保管する室内で大きな効果を発揮するでしょう。
ただ、酸素濃度が下がると人体に悪影響が出ます。
不活性ガス消火設備を作動させる前には退避勧告が必要で、そのためには正常なシステム作動が必要不可欠でしょう。
設置の際はぜひ信頼できる企業にご依頼いただき、不活性ガス消火設備が正しく作動する環境を整えてくださいね。